バスケはポジションを「番号」で表現することが多々あります。私は、この説明があまり好きじゃありません。バスケ経験者ですが、番号からポジションのイメージが湧かないし、そして何より、背番号があるからややこしいのです。
あまりバスケに親しみのない方にとって、ポジション名もままならないのに、それを飛び越えて番号で伝えても、絶対伝わらない。だから、これって結構、不親切な説明だと思います。
野球のポジションでも「6-4-3のダブルプレー」とかポジション名を番号で表すことがありますが、あくまでそれはプレーの流れを説明する際に使うこと。
ショートのことを「6番の選手」という人はあまりいません。ちゃんと「ショート」は「ショート」と言い、「センター」は「中堅」と言わずに「センター」と言います。
まだまだ番号で説明されることの多いバスケット。今回はバスケのポジションの表記・呼び名をまとめながら、それぞれポジションの主な役割についてご紹介します。
バスケットボールのポジション表記・呼称一覧
表記や呼称は、英語やポジション番号などあり初心者にとってはちょっと複雑。そこでそれぞれに対応した表記をまとめています。
これで「1番の選手が・・・」なんて言われても、もう大丈夫。
アルファベット | ポジション番号 | 名称 |
PG | 1番 | ガード |
SG | 2番 | シューティングガード |
SF | 3番 | スモールフォワード |
PF | 4番 | パワーフォワード |
C | 5番 | センター |

各ポジションの役割

基本中の基本ですが、バスケットは5人vs5人。ポイントガードからセンターまで、それぞれに役割を持った選手が、特長と役割を活かし勝利を目指すスポーツです。ここでは、それぞれポジションに求められる能力や役割をご紹介します。
●ガード/PG (1番)
ポイントガードはチームの司令塔で、いわば、現場の指揮官の役割。
「バスケットはポイントガードの次第でチームが決まる」といわれるぐらい重要なポジションになります。
監督のプランを着実に実行したり、想定外の流れに対してコート上のメンバーに、的確に対応し指示を出します。「速い攻め」「1本確実に」「センターで勝負」など状況を把握してゲームメイクをしていく能力が必要になります。
また、オフェンスの際はフロントコートまでボールを運び、攻めの起点に。ドリブルの機会も多いため、ドリブルの精度、ボールキープ力がとても重要になります。
そして、精神的な支柱になるような強いリーダーシップが大切。チームの士気が下がりそうな時にチームを鼓舞させる力や、チームが迷った時に一番最初に向かいべき方向へチームを引っ張っていく力が求められます。
●シューティングガード/SG (2番)
シューティングガードは、ポジションで一番大変なポジションです。
ポイントガードのサポート。アウトサイド・インサイドからの得点。シュート後の速い戻り。時にリバウンドへの参加と、やるべき役割がたくさんあるポジションです。
シューティングガードのタイプには、大きくわけて2つ。
1:3ポイントシュートや、距離のある2Pのシュートなどが得意なタイプ。 2:スピードがあり、外側から内側へドリブルで切り込んでいくタイプ。
2つのタイプがいますが、両方を兼ね備えることが理想のシューティングガード。なぜなら、アウトサイドとインサイドを上手く使いわけることで攻撃の幅が広がるからです。
たとえば、アウトサイドからのシュート精度が高いとディフェンスはプレッシャーをかけなければなりません。そうすると、ドリブルで抜ける可能性が高くなります。
反対に、インサイドへのドライブが上手いと、ディフェンスは距離をとった守備をしてきます。そうなれば外側からのシュートが打ちやすくなります。
つまり、守る立場にとって選択肢が増えるので、両方兼ね備えたシューティングガードとマッチアップすると大変なわけです。
●スモールフォワード/SF (3番)
「フォワード」と名が付くぐらいですから、アウトサイドよりもインサイドでのプレーを求められる役割です。
オーソドックスなプレーはアウトサイドからゴールにむかって鋭く切り込み、体をぶつけながらシュートを決めるようなプレースタイル。インサイドへ攻め込むことから、リバウンドにも積極的に参加します。
しかし、インサイドへの切り込みだけではなく、時には3Pなどアウトサイドからのシュートで得点を狙うこともあります。
バスケットというスポーツのなかでは、オールラウンダーとして活躍する選手が多いポジションです。
●パワーフォワード/PF (4番)
パワーフォワードはスモールフォワードとプレイするエリアが異なります。スモールはアウトサイド寄り。パワーフォワードはインサイドを中心としてプレイ、ポストプレーやアウトサイドにいる選手に対してのスクリーンプレー、シュート後のリバウンドといった体を張った役割を担います。
シューティングガードやスモールフォワードがインサイドへ切り込んだ際には、スペースを見つけて動き出し、パスを受け取って得点を狙うこともあるので、ゴールへの嗅覚やスペースを感じ取る能力が求められます。
また、ボールの動きが止まりチームのパスの流れが悪い場合など、ポストプレーを行い、チームの流れをリセットする役割を担うなど、チームの下支えをするポジションでもあります。
しかし、パワーフォワードの選手のドリブル精度やパス精度が高い場合、戦略として、あえてアウトサイドにポジショニングをとることがあります。
これは、相手のパワーフォワードを外へ引き出して、インサイドのスペースを生み出せます。これにより、自ら切り込むスペースやセンターが動きやすくなるスペースをつくり出すのです。
●センター/C (5番)
今も昔も一番大きい人。そして、力強い人が担うことの多いポジションです。
ポジションの役割は、攻撃ではポストアップして、よりゴールに近い場所からのシュートを狙います。守備では相手シュートのブロック、相手の切り込みに対して最後の砦となる役割を担います。
ですので、チームのなかで小さい人がセンターを担っているのはあまり聞きません。
プレーエリアは主に、ゴール下付近。ゴールに近いインサイドが主戦場になります。
バスケットではゴール下の争いが熾烈。体のぶつかり合いは当たり前のスポーツです。だからこそセンターには、押し合いに負けない力強さが求められます。
そして、重要なリバウンドの要でもあります。「リバウンド=ジャンプ力」と考えてしまいがちですが、実はジャンプする前にどれだけ良いポジションをとっているか(スクリーンアウト)が重要になってきます。
守備では、相手に体をぶつけ、外へ外へと背中で追い出すようにスクリーンアウトをし、攻撃ではそのスクリーンアウトする力に負けずにリバウンドを奪い取るために熾烈な戦いをするポジションでもあります。
まとめ
これで、ポジションを番号で言われても大丈夫です。
●ボールを運ぶ人は「ポイントガードの1番」。
●外側からシュートをよく打つ人は「シューティングガードの2番」
●外から中にドリブルでよく切り込む人は「スモールフォワードの3番」
●内側にいて力勝負をしかける人は「パワーフォワードの4番」
●ゴールしたで一生懸命戦う人は「センターの5番」
ざっくり説明するとこんな感じです。でも、私としては、そもそも番号で言う習慣をやめてほしいのですが・・・・。
はじめてバスケをする方も、これからバスケを再開する方にも参考になれば幸いです。
それでは。
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