世界で最も競技人口の多いスポーツ。それが「バスケットボール」。
日本にいると「え!?」って驚かれるかもしれませんが、世界で4億5,000万人もの人がバスケをプレーしています。その観客となれば、もちろんそれ以上の数。
Bリーグが発足してから年々、入場者数は増加していますが、まだまだ盛り上がり切れていない、一般の日常生活レベルまで浸透しきれていない印象です。どちらかというとファン同士で盛り上がっている感じが強くしています。
だからこそ、アリーナには人がたくさんいるし、熱気もあります。ストリーミングでの観戦も手軽にできるようになり、観戦者も増えています。
ここ数年は、Bリーグの開幕・バスケのワールドカップ出場・八村選手のNBA行き・話題は豊富だったはず。しかし、身近にバスケが広がっている気配があまりしないのはなぜでしょう。
そこで、なぜバスケ人気がなかなか加速せず、日常生活レベルまで浸透しない理由を考えてみました。
理由1:まず、ゴールがない!

「ゴールが身近な環境にない」これが、もっとも大きな理由ではないでしょうか。バスケはサッカーや野球と違って、ゴールがないと得点ができないゲームです。
たとえば、サッカーなら「ここから、ここまでがゴールで・・・」というように石やペットボトルを置くことでゴールエリアが作れます。野球なら、足でベースを地面に描いたりしてフィールドを作ることもできます。
しかし、バスケは、壁にボードのように四角い目印をつけたとしても、そこに当たれば得点というわけにはいきません。極端な話、遠くから思いっきりなげてエリアに当たれば得点できるわけです。そうしてしまうと、それは、もはやバスケットボールを使った別のスポーツです。
だから、バスケットには、ゴールがどうしても必要。「じゃぁ、1 on 1でドリブルで勝負すればいいじゃん」って思われるかもしれませんが、それは誰もが楽しむゲームではなく経験者同士の練習です。
ゴールが身近にないことで、部活を引退してからバスケをしていない人も多いはず。プレイしない時間が長くなればなるほど、バスケに対しての意識も薄れてしまうのです。
身近にゴールがない、バスケをする環境がないこと。これが、バスケがなかなか浸透しない大きな理由だと思います。
理由2:リングのクセが強い!

ゴールが設置されていても、クセの強いリングと出会うことがあります。たとえば、この写真のように、螺旋状の金属で作られた異端児リング。そして、網のボード。
本来、紐やチェーンになっている部分が、なぜか金属の螺旋リング。そして、ご丁寧にボードまで金網という使用になっています。
こういうリングは本当にやりずらい!
シュートが決まったと思っては大間違い。中段ぐらいの金属部分にボールがあたり飛び出てきたりしますので、リバウンドは最後まで気が抜けない仕様になっています。
ボード部分も金属の網仕様。ボールがあたるたびにガチャっという金属音がでたり、網目効果でボールのバウンドを吸収して思っている跳ね返りをしなかったりとします。
正直、螺旋リングなら普通のボード、紐・チェーン無しのリングだけのほうがマシです。
理由3:ご近所さんから、「うるさい」と怒られる!

バスケはボールを弾ませてドリブルをするスポーツ。だから、地面にダムダムとボールを叩きつけて動くのが絶対に必要な動作です。
この「ダムダム」は、意外と響くもの。「ダムダム」音で近所の人がベランダから「うるせーぞ!お前ら!」なんて怒られたことがある人もいるはずです。
せっかく、ゴールがあるのに、怒られるからやらなくなったという方も多いのではないでしょうか。
存在するかわかりませんが、ボールの音を吸収するような地面素材で施工してもらえるとバスケットプレーヤーはうれしい限りです。
バスケの人気が広がり、バスケの住民理解が深まれば、怒られることも少なくなるはずです。(※でも、住宅街で深夜でのプレイはやめましょう。近所迷惑になりますので)
理由4:カラダの動かし方が複雑!

たとえば、バスケのシュート動作を思い浮かべてください。
右利きの場合、「右手でボールを支えて、左手は添えるだけ」のポーズ。バスケ経験者にとっては簡単ですが、未経験の方にとっては馴染みのないカラダの使い方です。
さらに、野球の「投げる」、サッカーの「蹴る」といった馴染みのある動作ではなく、バスケは「放つ」という力をコントロールする動作が必要となります。
私も以前「あのポーズで、あの小さなリングの穴を狙うなんて、よくできるね」なんてことサッカー部の人に言われたことがあります。
未経験の方を交えてのゲームは、初心者が置いてけぼりになりやすいし、パスをすることだけで精一杯になることも多くなるのも事実。未経験者にとってハードルが高めのスポーツであるという特性も関係しているのだと思います。
まとめ
いかがでしたでしょうか。バスケがなかなか浸透しない理由。
個人的には、まず、ゴールが身近にある環境を整えることでなにより大切であること。
ゴールが身近にあれば、ドリブル・シュートといったバスケット技術が幼い頃から身につけることができます。
全体的な技術向上につながりますし、バスケットと日常生活の関係性も近くなることで、観戦へ行くハードルもグッと下がるのではないでしょうか。
もっとバスケを広げるためには、まず、ゴールをつくること。
日本のプロバスケは、まだできたばかりの幼少期。将来にむけて、今、非常に重要な時期だからこそ、しっかりと環境を整える時期だと思いました。
ブログ後記も書いてます。
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